ワンワールド特典航空券の発券まで in ビジネスクラス
はじめに
ワンワールド特典航空券を実際に発券し、無事に世界一周をしてきたので、その際に分かったことや感じたことを、これから特典航空券の発券をお考えの方に向けて記事にしていきたいと思います。また、実際に発券を考えていなくても、経験談として楽しく読めると思います。
ワンワールド特典航空券について
以前の記事でもご紹介しましたが、JALのマイルで交換できる特典航空券として「ワンワールド特典航空券」というものがあります。これは、JALが加盟しているワンワールドというアライアンスに所属する航空会社を2社以上複数使用して旅行できるチケットです。発券までにはどの様な経路で旅行するか、日程はどうか、必要マイル数に収まっているかなど、考えるべき項目がいくつもあります。また一番骨が折れるのは、特典航空券に開放されている空席を見つけ出し、無事に予約し発券することだと思います。2019年の2月から3月にかけて1カ月間で世界一周を行いましたが、旅行中の思い出もさることながら、特典航空券を発券する段階での苦労や経験というのも非常に印象的な経験でした。
特典航空券の基本情報について
今回僕が利用した特典航空券についての基本情報をまとめます。
利用期間:2019年2月23日 - 2019年3月21日
利用クラス:ビジネスクラス(一部エコノミーあり)
必要マイル数:200,000マイル
総旅程距離:30,933マイル
利用区間:8区間
発券に掛かった費用:73,140円
旅程について
今回の1か月間の旅行の行程をGoogle Mapsに表示するとこの様になります。特典航空券は香港発で南米まで行き、また香港に戻ってくるルートとなっています。青色の太線で示しているのがワンワールド特典航空券を使って移動した経路になり、その他の緑色の経路は別途購入したLCCを利用し、紫色の経路は南米の大手航空会社であるLATAMを利用しました。これも別途購入しましたが、思ったより安くついて良かったです。
ワンワールド特典航空券で旅行する際には、どの様な旅程を組むかは自由ですが、ここでは、世界一周をすることに絞って書いていきたいと思います。
1. 国・都市を決める
2. 区間マイルを計算する
3. JALホームページから予約する
1について、行きたい国や都市を決める際、ワンワールドのページにある「インタラクティブ・ネットワーク・マップ」を利用することをお勧めします。このツールを利用することで行きたい都市にワンワールドのフライトが就航しているかがすぐに分かります。また、特典の利用条件には、”1つの特典で利用できる区間数は8区間まで”という制約があるので、行きたい都市への直行便が存在するというのも非常に重要になります。
2について、JAL「距離制特典区間マイル計算機」のページから都市(空港)間の距離を計算します。都市の名前を入力するか、3桁の空港コードを入力してください。
3について、以前は電話のみでの予約でしたが、2018年12月19日からJALのホームページから直接予約ができるようになりました。
こちらの表にもあるように、ワンワールド特典航空券を発券するために必要となるマイル数は座席クラスと総旅程距離に応じて決まります。ですので、よほど口座に多くのマイルを持っていない限りは、必要マイル数と相談しつつ旅程を決定していくことになります。
また、エコノミークラスとビジネスクラスの必要マイル数の差は意外と小さく、時間的余裕があるならばビジネスクラスでの発券を検討した方が良いことが分かります。さらに、表の一番下を見ると、総旅程距離が34,001 - 50,000(マイル)となっており、この16,000マイルの間なら同じ必要マイル数で旅行ができます。16,000マイルというのはおよそ25,000kmに相当し、地球一周の距離が役40,000kmであることから、プラスαで地球半周してもしなくても、必要なマイル数は変わらないということになります。このため、とことんお得さを追及するなら、ビジネスクラスで上限目一杯まで飛んだ方がお得です。
ただし、ここでワンワールド特典航空券の利用条件に目をやると、
との記載があり、どれだけ頑張っても最大8回までしか飛行機に乗ることができません。で、先ほどの表の一番下が50,000マイルでしたので、最長の旅程だと8回の旅程の平均は6,250マイルとなります。この6,250マイルというと、東京ーロンドン間の区間マイルが6,214マイルなので、8回全ての旅程を平均して東京ーロンドン間の距離でやっと余すことなくマイルを有効活用していることになります笑。しかし現実問題としてたった8回の搭乗で50,000マイルという旅程を組むことは果たして可能なのでしょうか。もしご存知の方がおられましたらご一報ください。ただ、ワンワールドメンバーが現在運航している最長のフライトがカンタス航空のダラス・フォートワース - シドニーの8,585マイルなので、かなり難しいか不可能だと思います。
1. 日本発着便は予約が取りづらい(主にJAL)
2. カタール航空は空席が比較的多く、予約しやすい
3. 香港やロンドン・ヒースローなど大都市の周遊にすべき
4. どうしてもビジネスに空席が無い場合はエコノミーで発券する
1について、ビジネスクラスの特典航空券は思っている以上に予約が取りづらく、必要なマイルを持っていたとしても発券できない可能性があります。特に日本発着便はたとえ羽田や成田便であってもビジネスクラスに空席が非常に少なく、自由な旅程は組めません。なので、僕の場合は香港便に変更することでヨーロッパへの航空会社の選択肢を増やしました。
2について、カタール航空はヨーロッパ方面への便が多く、機材も大型なものが多いこともあり、特典航空券に開放されている席数が比較的多い印象です。また実際の利用時にはラウンジや機内サービスが非常に上質なので、ワンワールドの中でもお勧めできる航空会社です。
3について、大都市間のチケットの発券を目標にすることが現実的といえます。当たり前ですが、便数が多くない航路ではビジネスクラス特典航空券を発券することは至難の業といえます。2に関連しますが、香港ーヘルシンキを運航しているフィンエアーは2週間前でもビジネスクラスの空席が複数用意されており、穴場路線だと思います。
また、旅行の2週間前に一部の日程が変更になった場合でも、運航便が多い場合は別日の便にビジネスクラスの空席がある場合は変更が可能です。僕の場合は元々の旅行開始日は1週間早かったのですが、「香港ーヘルシンキ」と「ヘルシンキーロンドン」の2便を変更しました。その際ヘルシンキーロンドンではビジネスクラスに空席が無かったため、エコノミーで発券し直しました。すると12,960円も返金されました。全体で掛かった諸税が73,140円であるため、同じ航路でも利用状況で諸税が大きく変わるのだと思いました。
4について、特典航空券で世界一周をする場合、基本的にチケットの空席次第で滞在日数などが決まってきます。本末転倒ぎみですが、これは本当に仕方ありません。それでもどうしてもビジネスクラスに空席が無い場合があるため、その場合は諦めてエコノミーで一旦予約し発券してください。実際に行ってないので確実ではないですが、エコノミーで発券した後、同じ便のビジネスに空席が出た場合はJALに電話することでビジネスクラスに変更できるはずです。
また3時間程度の国際線であっても、ヨーロッパ内の路線などではビジネスクラスの座席はエコノミークラスの席と本質的には変わらないことが多いため、無理してまでビジネスにこだわる必要はありません。
利用区間:8区間
発券に掛かった費用:73,140円
旅程について
今回の1か月間の旅行の行程をGoogle Mapsに表示するとこの様になります。特典航空券は香港発で南米まで行き、また香港に戻ってくるルートとなっています。青色の太線で示しているのがワンワールド特典航空券を使って移動した経路になり、その他の緑色の経路は別途購入したLCCを利用し、紫色の経路は南米の大手航空会社であるLATAMを利用しました。これも別途購入しましたが、思ったより安くついて良かったです。
- 2019年2月23日
発着地 | HKG - HEL |
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運航会社 | Finnair |
便名 | AY 102 |
機材 | A350-900 |
座席クラス | Business |
運航データ | 23 Feb 2019 11:00 23 Feb 2019 15:40 |
飛行時間 | 10h40m |
- 2019年2月24日
発着地 | HEL - LHR |
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運航会社 | British airways |
便名 | BA 799 |
機材 | A320 |
座席クラス | Economy |
運航データ | 24 Feb 2019 17:00 24 Feb 2019 18:15 |
飛行時間 | 3h15m |
- 2019年2月26日
発着地 | LHR - DOH |
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運航会社 | Qatar airways |
便名 | QR 004 |
機材 | A380-800 |
座席クラス | Business |
運航データ | 26 Feb 2019 14:15 27 Feb 2019 00:05 |
飛行時間 | 6h50m |
- 2019年2月27日
発着地 | DOH - MAD |
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運航会社 | Qatar airways |
便名 | QR 149 |
機材 | B787-8 |
座席クラス | Business |
運航データ | 27 Feb 2019 08:15 27 Feb 2019 13:55 |
飛行時間 | 7h40m |
- 2019年2月28日
発着地 | MAD - MVD |
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運航会社 | Iberia |
便名 | IB 6011 |
機材 | A330-200 |
座席クラス | Business |
運航データ | 28 Feb 2019 23:55 01 Mar 2019 08:50 |
飛行時間 | 12h55m |
- 2019年3月17日
発着地 | GRU - MIA |
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運航会社 | LATAM |
便名 | JJ 8194 |
機材 | B777 |
座席クラス | Business |
運航データ | 17 Mar 2019 10:45 17 Mar 2019 17:38 |
飛行時間 | 8h53m |
- 2019年3月19日
発着地 | MIA - BWI |
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運航会社 | American airlines |
便名 | AA 810 |
機材 | A319 |
座席クラス | First |
運航データ | 19 Mar 2019 08:37 19 Mar 2019 11:18 |
飛行時間 | 2h41m |
- 2019年3月20日
発着地 | IAD - HKG |
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運航会社 | Cathay Pacific |
便名 | CX 861 |
機材 | A350-900 |
座席クラス | Business |
運航データ | 20 Mar 2019 01:15 21 Mar 2019 04:18 |
飛行時間 | 15h03m |
予約までの流れ
ワンワールド特典航空券で旅行する際には、どの様な旅程を組むかは自由ですが、ここでは、世界一周をすることに絞って書いていきたいと思います。
1. 国・都市を決める
2. 区間マイルを計算する
3. JALホームページから予約する
1について、行きたい国や都市を決める際、ワンワールドのページにある「インタラクティブ・ネットワーク・マップ」を利用することをお勧めします。このツールを利用することで行きたい都市にワンワールドのフライトが就航しているかがすぐに分かります。また、特典の利用条件には、”1つの特典で利用できる区間数は8区間まで”という制約があるので、行きたい都市への直行便が存在するというのも非常に重要になります。
2について、JAL「距離制特典区間マイル計算機」のページから都市(空港)間の距離を計算します。都市の名前を入力するか、3桁の空港コードを入力してください。
3について、以前は電話のみでの予約でしたが、2018年12月19日からJALのホームページから直接予約ができるようになりました。
こちらの表にもあるように、ワンワールド特典航空券を発券するために必要となるマイル数は座席クラスと総旅程距離に応じて決まります。ですので、よほど口座に多くのマイルを持っていない限りは、必要マイル数と相談しつつ旅程を決定していくことになります。
また、エコノミークラスとビジネスクラスの必要マイル数の差は意外と小さく、時間的余裕があるならばビジネスクラスでの発券を検討した方が良いことが分かります。さらに、表の一番下を見ると、総旅程距離が34,001 - 50,000(マイル)となっており、この16,000マイルの間なら同じ必要マイル数で旅行ができます。16,000マイルというのはおよそ25,000kmに相当し、地球一周の距離が役40,000kmであることから、プラスαで地球半周してもしなくても、必要なマイル数は変わらないということになります。このため、とことんお得さを追及するなら、ビジネスクラスで上限目一杯まで飛んだ方がお得です。
ただし、ここでワンワールド特典航空券の利用条件に目をやると、
- 1特典で、地上移動区間を除き、8区間までご利用いただけます。
との記載があり、どれだけ頑張っても最大8回までしか飛行機に乗ることができません。で、先ほどの表の一番下が50,000マイルでしたので、最長の旅程だと8回の旅程の平均は6,250マイルとなります。この6,250マイルというと、東京ーロンドン間の区間マイルが6,214マイルなので、8回全ての旅程を平均して東京ーロンドン間の距離でやっと余すことなくマイルを有効活用していることになります笑。しかし現実問題としてたった8回の搭乗で50,000マイルという旅程を組むことは果たして可能なのでしょうか。もしご存知の方がおられましたらご一報ください。ただ、ワンワールドメンバーが現在運航している最長のフライトがカンタス航空のダラス・フォートワース - シドニーの8,585マイルなので、かなり難しいか不可能だと思います。
実際にビジネスクラス特典航空券を発券して分かったこと
1. 日本発着便は予約が取りづらい(主にJAL)
2. カタール航空は空席が比較的多く、予約しやすい
3. 香港やロンドン・ヒースローなど大都市の周遊にすべき
4. どうしてもビジネスに空席が無い場合はエコノミーで発券する
1について、ビジネスクラスの特典航空券は思っている以上に予約が取りづらく、必要なマイルを持っていたとしても発券できない可能性があります。特に日本発着便はたとえ羽田や成田便であってもビジネスクラスに空席が非常に少なく、自由な旅程は組めません。なので、僕の場合は香港便に変更することでヨーロッパへの航空会社の選択肢を増やしました。
2について、カタール航空はヨーロッパ方面への便が多く、機材も大型なものが多いこともあり、特典航空券に開放されている席数が比較的多い印象です。また実際の利用時にはラウンジや機内サービスが非常に上質なので、ワンワールドの中でもお勧めできる航空会社です。
3について、大都市間のチケットの発券を目標にすることが現実的といえます。当たり前ですが、便数が多くない航路ではビジネスクラス特典航空券を発券することは至難の業といえます。2に関連しますが、香港ーヘルシンキを運航しているフィンエアーは2週間前でもビジネスクラスの空席が複数用意されており、穴場路線だと思います。
また、旅行の2週間前に一部の日程が変更になった場合でも、運航便が多い場合は別日の便にビジネスクラスの空席がある場合は変更が可能です。僕の場合は元々の旅行開始日は1週間早かったのですが、「香港ーヘルシンキ」と「ヘルシンキーロンドン」の2便を変更しました。その際ヘルシンキーロンドンではビジネスクラスに空席が無かったため、エコノミーで発券し直しました。すると12,960円も返金されました。全体で掛かった諸税が73,140円であるため、同じ航路でも利用状況で諸税が大きく変わるのだと思いました。
4について、特典航空券で世界一周をする場合、基本的にチケットの空席次第で滞在日数などが決まってきます。本末転倒ぎみですが、これは本当に仕方ありません。それでもどうしてもビジネスクラスに空席が無い場合があるため、その場合は諦めてエコノミーで一旦予約し発券してください。実際に行ってないので確実ではないですが、エコノミーで発券した後、同じ便のビジネスに空席が出た場合はJALに電話することでビジネスクラスに変更できるはずです。
また3時間程度の国際線であっても、ヨーロッパ内の路線などではビジネスクラスの座席はエコノミークラスの席と本質的には変わらないことが多いため、無理してまでビジネスにこだわる必要はありません。
まとめ
今回はワンワールド特典航空券の発券について具体例を参考に説明しました。マイルを貯めることはできても、ビジネスクラスのチケットを発券するのはとても大変です。ですが、旅行好きの方なら空席を検索することも含め、楽しみながら計画を立てることができると思います。まだ手元にマイルが無い方も検索は可能ですので、ぜひ自分でルートを組んでみて、あーでもないこーでもないしてみてください!
では!!
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